この記事はNTTコノキュー アドベントカレンダー2025の記事です。
こんにちは。NTTコノキューのJJです。
「自分で作った3DモデルをXR(拡張現実)で動かしてみたい!」って思ったこと、ありませんか?今回は、Android XR向けに3Dモデルを作って、リギングして、アニメーションを付けて、エクスポートするまでの流れをざっくり紹介します。完全な初心者向けチュートリアルというよりは、「Blenderをある程度触ったことあるけど、XR用に出したことはない」人向けの内容です。
Blenderとは
Blenderは無料で使えるオープンソースの3D制作ツールで、モデリング、テクスチャ、リギング、アニメーション、レンダリング、エクスポートまで、全部これひとつで出来るソフトウェア。出力できるフォーマットも多くて、ゲームエンジン用の.objや.fbx、そしてAndroid XRでよく使われる.glbにも対応しています。今回のゴールは、モデルとアニメーションを両方含んだ .glb ファイルを作ることです。 *もしBlenderの言語設定が英語になっている場合「Preferences」→「Interface」→「Language」で利用言語を英語から日本語に変更できます。
ステップ1:モデルを作る
ゲームやXR向けの3Dモデルを作るときは、シンプルさが大切です。複雑な形にすればするほど、後でリギングやアニメーションが大変になります。
ものを作る前にまず確認したいのが、作りたいものは対称モデルかどうか。もし対称(左右対称)なら、Blenderの「ミラーモディファイア」を使うのがおすすめ。片側だけ作って、それをミラーすれば作業が半分で済みます、後のリギングも楽になります。

ステップ2:リギング(骨入れ)
アーマチュアを追加する
リギングを始まるためアーマチュアを追加する必要があります、Shift + A → 「アーマチュア」でOKです。

見やすくするために、右側の「データ」プロパティタブから「ビューポート表示」の「名前」と「最前面」をオンにしておくと便利です。

ボーンは3Dオブジェクトと同じように移動・回転・押し出しができます。
モデルが対称の場合は、片側だけボーンを入れればOKで、あとでコピーできます。
名前と対称コピー
作業を効率化する小技を紹介したいと思います。
左側のボーンを全部選んで、「編集」 → 「名前を一括変更」。
タイプを「名前を設定」、方式を「接尾辞」にして、左の部分名前に「.L」を追加します(L=Leftの意味)。

そのまま右クリックして「対称化」を押すと、右側にボーンがミラーされ、「.R」の名前が付きます。

ウェイトペイント
骨が入ったら、次はモデルにボーンを関連付けします。
オブジェクトモードに戻って、モデルを選択 → Shift+クリックでアーマチュアも選択 → Ctrl + P。「アーマチュア変形」の「自動のウェイトで」を選べば、Blenderが自動でウェイトペイントをしてくれます。

ウェイトペイントモードで色を見ると、骨の影響が強い場所は赤くて影響が低いの場所は青いです。ヒートマップみたいなものです。もし動きが思った通りにならなければ、ウェイトペイントモードで手動調整も可能です。
ステップ3:アニメーションをつける
ここからが一番楽しい(そしてちょっと難しい)パートです。
アーマチュアを選択してポーズモードに切り替えましょう。ポーズモードの中ボーンを動かしたり、回転させたりしてポーズを作ります。
良い位置に決まったら、Iキーでキーフレームを挿入することができます。
「位置」「回転」「スケール」など、どの項目を記録するか選べます。
タイムラインにキーフレームが表示されるので、フレームを進めて、また動かして、またI押します。
これで簡単なアニメーションが完成です。

全体を見やすくするには、「再生」を「ドープシート」の「アクションエディター」に切り替えるのがおすすめです。アクションエディターでは、複数のアニメーションを管理・保存できて、エクスポート時にも必要になります。

ステップ4:GLB形式でエクスポート
アニメーションができたら、いよいよエクスポート!アクションエディターで、各アニメーションを一つずつ選択して「ストリップ化」ボタンを押しましょう。

これでアニメーションがNLAタイムラインに新しいストリップとして追加されます。「ノンリニアアニメーション」ウィンドウを開いて、全部のアニメーションが並んでいることを確認したら準備OKです。

あとは
ファイル → エキスポート → glTF 2.0 (.glb/.gltf)
を選びます。
エクスポート設定では:
「内容 → 対象」で 選択したオブジェクト をオン
「アニメーション → アニメーションモード」で NLAトラックを選択
そして「glTF 2.0をエクスポート」をクリック。
これでモデル+アニメーション入りの .glb ファイルが完成です !

おわりに
以上、Blenderで3Dモデルを作って、リギングして、アニメーションをつけて、XR用にエクスポートするまでの流れをざっくり紹介しました。
このやり方はAndroid XRだけじゃなく、UnityやUnreal Engineでもそのまま使えます。
一度流れを覚えてしまえば、キャラでもオブジェクトでも、どんどん動かせるようになります。