NTTドコモR&Dの技術ブログです。

日本に嫁いだ二児ママが本気でアジャイル取り組んでみた

はじめに

こんにちは、ボーイ二人のママをやっています、北京出身、ドコモサービスデザイン部クラウド推進(SD部クラ推)のアマンダ(Tongzhou Amanda Wei)です。

私は育児休暇から復帰した後、サービス開発運用の DevOps や、これらに付随する事務処理などの仕事に加え、日々家事や育児に追われる多忙な状況に置かれていました。

この状況でアジャイルに出会い、「解決策はこれだ!」と信じて、アジャイルを業務とプライベートでとことん実践し、資格も一通り取得し、最後には担当メンバーにも水平展開を進められ、アジャイル人 材化のアンバサダー(自称)を務め上げられました。

この「よかった!」が詰まった経験談をぜひ皆様にも共有したいと思います。

取り組み

時間がないからこそアジャイル

ただでさえ多忙なママがアジャイルを勉強して、 アジャイル のエンジニアママになるために、自身でのスキル習得や、ましてや担当メンバーに水平展開する時間や余裕が本当にあるのか?と思っていました。

そこでアジャイルに携わるきっかけを作ってくれたのが SD 部のミッション「超スピード開発」と現職の担当でアジャイル人材化をけん引する機会を頂いたことです。

クラウド推進担当全体でアジャイル人材化を目指し、アジャイル勉強会を企画しました。これがアジャイルとの出会うきっかけになりました。
アジャイル勉強会を通じて、一番最初に私の心に響いたフレーズは「時間が限られているからアジャイルが必要だ」になります。

「タイムボックス」の概念や、「マルチファンクション」が要求されること、「MVP」の選び方とタスクの捨て方などなど、まさにタスクが溢れ出る状態にこそ、アジャイルはこのカオスな状態を改善、さらには脱却する、効果的な手段だと思いました。

アジャイルを「0」から始める

まず私が取り組んだのがもちろん、勉強、です。

エンジニア歴が長いからこそ、理解に悩む概念や方法が多く、言葉自体は独特のものが多いため、まずは基本の理念(マインド)とその理念を実践する手法(スクラムなど)を知り、理念と手法を知った上で、自分が今現在慣れてしまった考え方や行動との差分と接点を見分け、実際に自分のものとして活用できるように変えていく必要があると考えました。

アジャイル宣言
(出典先https://アジャイルmanifesto.org/iso/ja/manifesto.html)

また SD 部では udemy での学習を導入していて、「【アジャイル開発】スクラム基礎講座」や「Scrum for Beginners + Scrum Master Certification Preparation」などおすすめのコースを自分の予定に合わせて受講し、勉強を効率的に進めることができました。

www.udemy.com

www.udemy.com

日本語の講座だけでなく、自動翻訳を使い、自分が一番分かりやすい言語で受講でき、また x1.2、x2 など再生スピードを変更することでさらに効率を上げることができました。

勉強方法と資格取得

勉強方法において、まずは担当でまとまった時間をセッティングし、学んだことをメンバー内でお互いに共有する環境を作りました。

この共有により私自身の理解の深化にもつながり、またメンバーの理解の促進にもなったと考えています。業務内でこのような取り組みができたことで、プライベートは業務以上に忙しい二児ママにはすごく有難い限りでした。

そして、共有の場で理解を深めた「タイムボックス」の概念と手法を試行し、まずは自分のスケジュール内で「30 分のタイムボックス」に収まるタスクをピックアップし、自分の行動に導入してみました。

アマンダの一日

<効果と発見>

・「時間のコントロール」が出来るタスクだけにでも「タイムボックス」を導入したことにより「時間がコントロールできない」タスクの「調整バッファ」が見えたことにより、ある程度の時間制限が見え、 おのずと効率が上がった

・30 分以上かかりそうなタスクでも、時間を意識すれば、意外に 30 分でも終わることで、効率が上がった

その次に私が試みたのが資格の取得です。

資格の取得の目的として、もちろん自分自身の習得した知識の確認と、第三者機関からの承認を得て社外(グローバル)のアジャイル人材と同じ土台に立てること、資格の取得という「ビジョン」を掲げることにより、アジャイルで最も大事にしている「モチベーション」を形成することができ、よりクリアなタスク分解を可能にし、勉強のスプリント計画が立てやすくなりました。

個人スキル形成までのプロセス

※私が取得した資格は日本で認知度が一番高い「アジャイルソフトウェア開発技術者検定」、「認定スクラムマスター/CSM」と「認定スクラムプロダクトオーナー/CSPO」です。選択理由など興味ある方は是非コメント下さい!

アジャイルの更なる活用

資格や研修で理解を深められたものの、現在の業務でどのように実践するかを悩みました。試行錯誤した結果、自分がアジャイルの概念や手法を実践しやすかった業務の一つが「課題分析」でした。

ここでの「課題分析」とは、現在の業務で困っていることとか、悩んでいることとか、をメンバーで共有しながら、真の原因を見つけ、一番効果の高い解決策を抽出することです。

その理由として:

・明確な課題(ビジョン)がある
・課題を解決するためのタスクが多く、取り組む優先順位付け(MVP の選出)が自ずと必要になる
・チーム全員で、合意形成を取りながら、取り組む必要がある

そのため、「見積もり方法(ストーリポイント)」や「順位付(プロダクトバックログ)」は、明確なアプトプットフォーマットや手順があり、アジャイルの全体像を理解していないメンバーでも取り組みやすく、効率的に議論や検討ができ、円滑に推進できます。

miro のアジャイルテンプレートを活用

チームへの展開

これまで紹介したように、「課題分析」などの業務でアジャイルの「手法」や「ツール」のみを活用して、その場の生産性を上げるのもよいですが、アジャイルの最大の魅了は自律型のチームを形成することで、メンバーがこのようなツールを自ら使い倒し生産性を上げることだと、私は思います。

「自分の生産性」を上げるためにも、私がチャレンジしたのが「モブ*1」の概念を取り入れた、「担当全体でのアジャイル勉強会と資格取得」です。

まず勉強会について、二種類実施しました。

一つ目は、Udemy の講座をチームメンバーで一緒に受講し、概念を理解している私は、「モブ」でよくある「アドバイザー」の役割を真似て、必要に応じてアドバイスコメントをすることにより、英語からの直訳になり理解しにくい用語や概念を補足することで、より正しく、覚えやすくなり、実際の業務でも実践しやすくなりました。

例えば、「自律」という単語においても、国外では「タスクを自らこなしていく(ベロシティを上げる)」に課題を持ちがちだが、日本では「全員が自らの意見を共有し自分の意志で選択する」がより課題になるなど、解釈の重みが異なることとか。

英語からの直訳では理解しにくいところを解釈

二つ目の勉強会は、ビジョンを「資格取得する」(例:アジャイル検定試験に合格する)を明確にし、それまでに必要な「ストーリー」(例:アジャイル宣言が理解できる、法則を覚えられる、会議体の意義がわかるなど)を共有し、一週間のスプリントで2回に分けて実施しました。

それと共に、「デイリースクラム」の意義にもある「チームメンバーの状態」(例:勉強スケジュールや受講意向の共有、モチベーション)を確認する取り組みなども行い、チーム全体的に自主的にアジャイル勉強がしやすい、勉強するモチベーションがある良い状態を作ることができました。

まとめ

アジャイルはチームで取り組む

この記事でアマンダの取り組みを色々ご紹介しましたが、やはり「チームメンバー」が存在しないと成り立ちません。当然、アジャイルの意義や効果も得られないのです。

・上司も含めチーム全体で「取り組もう」と支持があるからこそ
・チームメンバー「全員」のモチベーションがあるからこそ

何より

・「チームメンバー」が存在するからこそ

アジャイルの導入が徐々にでき、開発や業務の「超スピード」化への効果が発揮できると感じます。

皆様もぜひ、まずは「チーム形成」から初め、業務やプライベートにもアジャイルを取り入れて、効率化してみませんか!

旦那と「チーム」を組みプライベートでもアジャイル導入

*1:【モブ(モブプロ)】みんなで画面をみながらわいわい作業(プログラミング)をすることです。