NTTドコモ R&D Advent Calendar 2023 の20日目の記事です🎄
はじめまして!NTTドコモ サービスイノベーション部の川崎です。ドコモ開発者ブログの運営も担当しています。
この記事では、ウェブデザイン実務経験なしの入社5年目社員が、ゼロから独学で3週間勉強してウェブデザイン技能検定2級に合格した体験談について紹介しようと思います。ウェブデザインに興味はあっても、どのように勉強し始めたら良いのか分からないという方にはぜひ読んでいただきたいです!
ウェブデザインとは
ウェブデザインとは、パソコンやスマホなどのweb上に表示されるページをデザインすることです。
具体的には、Webメディアやホームページ、LP(ランディングページ)などの写真や文字のレイアウト、配色、画像作成などを行って、使い勝手が良くて魅力的なページをデザインすることです。
ウェブデザイン技能検定とは
厚生労働省より指定された特定非営利活動法人「インターネットスキル認定普及協会」が実施する国家検定です。試験は実技および学科試験で実施され、関連国際標準規格等に基づきウェブデザインに関する知識・技能、実務能力等が問われます。
ウェブデザイン技能検定2級について
試験概要
学科と実技の2つの試験に合格する必要があります。ただ同時に受験して合格する必要はなく、どちらの試験も合格日から2年以内であれば免除されるため、どちらか一方の試験のみ受験した後に、残りの試験を受験することも可能です。
また、合格率は30%~40%のため、ウェブデザイン未経験者でも勉強すれば比較的取得しやすい資格だと思います。
出題形式 | 合格基準 | 試験時間 | |
学科 | 筆記試験(マーク方式): 「多肢選択法」「真偽法」形式 |
70点以上(100点満点) | 60分 |
実技 | 課題選択方式 | 70点以上(100点満点:ただし、試験要項に示す各作業分類において配点の60%以上の得点を得ること) | 120分 |
試験範囲
◆学科
- インターネット概論
- ワールドワイドウェブ(WWW)法務
- ウェブデザイン技術
- ウェブ標準
- ウェブビジュアルデザイン
- ウェブインフォメーションデザイン
- アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン
- ウェブサイト設計・構築技術
- ウェブサイト運用・管理技術
- 安全衛生・作業環境構築
◆実技
- ウェブサイト構築
受験資格
下記条件のうち、いずれかひとつに該当していれば受検できます。
・2年以上の実務経験(※1)を有する者
・職業高校、短大、高専、高校専攻科、専修学校、各種学校卒業又は普通職業訓練修了(※2)した者
・大学(※2)を卒業した者
・高度職業訓練(※2)を修了した者
・3級の技能検定に合格した者
※1:実務経験とは、ウェブの作成や運営に関する業務に携わった経験のことである。
※2:学校卒業、訓練修了については、卒業あるいは修了した該当科に協会が定めたウェブの作成や運営に関する科目等が含まれると協会が認めたものに限る。
受験料
◆学科: 7,000円(非課税)
◆実技: 16,000円または7,000円※(非課税)
※2023年4月1日において25歳未満かつ、受検申請日において在職者の方は7,000円(雇用保険被保険者が対象。個人事業主、社長、役員、監査役、学生は対象外)
ウェブデザイン技能検定2級を取得するメリット
- ウェブデザインに関する基礎知識・実技スキルが身に付く!
学科と実技の2種類の試験があるため、ただ机上で学ぶだけでなく、実践的なプログラミングやアプリケーションを使ったスキルを身に付けることができます。また、試験日が決まっているため、メリハリをつけて勉強することができるのも良い点だと思います。
- 合格すると「2級ウェブデザイン技能士」と名乗れる!
厚生労働省による指導に基づき、試験に合格すると「2級ウェブデザイン技能士」という肩書きを得ることができます!また、名刺にもロゴマークを入れることができるので、社内外にウェブデザインの知識があることをアピールすることもできます。
私のウェブデザイン技能検定2級の勉強方法
前提として、ウェブデザイン技能検定2級の勉強を始める前の私の状態です:
- 理系出身
- ウェブデザインに関する実務経験なし
- HTMLやCSSのコーディング知識ほぼなし
- Adobeなどのアプリケーション利用経験なし
- 受験資格の「大学を卒業した者」には当てはまる(大学でインターネット概論などの授業は受けたことがある)
見てわかるように、ウェブデザイン初心者という状態で試験勉強を始めました。こんな私が、試験3週間前からどのように勉強をして合格したのか、詳しく説明します!
試験3週間前〜2週間前(1日1時間程度)
まずウェブデザイン技能検定公式サイトで参考書籍として唯一紹介されていた「ウェブデザイン技能検定2級ガイドブック」を購入しました。書籍には別途ネットチャレンジという学科試験対策の練習問題と、実技試験対策用のhtmlやJavaScriptなどのファイルが付属しているため、試験対策としては非常に役立ちました!
3日で1周(87ページ)読むペースで進めて、私はこの書籍1冊のみで、ウェブデザインの基礎知識を学びました。初めて学ぶPHPなどのプログラミングについては覚えることが多くて大変でしたが、勉強時間も限られていたため、スピードを意識して読み進めました。
試験2週間前〜1週間前(1日1時間程度)
参考書籍を3周読んだ後、参考書籍付属のネットチャレンジと、下記の過去問を使って、学科試験に向けてより実践的な対策をしました。過去問はネットで公開されている過去8回分全てを2回程度勉強しました。
- ウェブデザイン技能検定公式サイトの過去問・解答
本番形式で試験にチャレンジする際に使いました。解答はありますが、解説がないため、解説が欲しいときは解説付きの下記で紹介するサイトで確認していました。
- 過去8回分の学科試験の過去問・解答・解説
下記サイト以外にも過去問が載っているサイトがありますが、解説の充実さや過去問の多さの観点で、このサイトが一番役立ちました!また、スマホで手軽にテスト形式でチャレンジできるため、電車での移動時間などのスキマ時間で勉強できたのも良かったです。
試験1週間前〜試験当日(1日2時間程度)
これまでに実施した学科試験の過去問で間違えたところを中心に復習し、それと並行して実技試験対策を実施しました。実技試験対策では、実際に試験で利用するAdobeのアプリケーションの無料体験に申し込みしました。無料体験では、Adobeの全ての機能が7日間無料で利用できるため、試験直前の短期集中でアプリケーションの使い方を学ぶ・試験対策をするためには有効でした。
その際、私が利用したアプリケーションは下記2つです。
- Adobe Photoshop
- Adobe Dreamweaver
これらを試験で使いこなせるように、参考書籍に付属の実技試験対策ファイルを用いて、実践形式でアプリケーションを使いながらバナー作成やホームページ作成を行いました。私はアプリケーションを使うのが初めてだったため、アプリケーションの使い方手順も含めた実技試験対策のYouTube解説動画が非常に参考になりました!
実技試験の作業5では、aとbのどちらかを選択して回答する必要がありますが、私は作業5bのみ対策を実施しました。作業5aでは指定されたフォームのページを作成するため数十行のHTMLを作成する必要がありますが、作業5bでは3行程度の簡単なJavaScriptを作成できればOKです。そのため、他サイトの試験体験談でもウェブデザイン初心者は作業5bを選択した方が良いと記載されていたので、作業5bを集中的に勉強することをオススメします。
私は学科試験対策は過去問8回分を9割程度正解でき、過去の実技試験1回分を試験時間120分以内で作業できる状態で試験に挑み、無事に合格できました!
最後に
ウェブデザイン初心者が、上記の勉強法でウェブデザイン技能検定2級に挑んでみた感想として、ウェブデザインのhow toを学ぶには難易度が難しすぎず、簡単すぎないという、初心者でも挑戦しやすいレベルの資格だと思いました。また、web業界唯一の国家検定でもあるので、取得した際にはキャリアアップで活用できると思います!この記事ではあくまで個人的な勉強方法・感想を書いてみましたが、少しでも参考になれば嬉しいです🙌
この記事を読んでウェブデザインに少しでも興味を持った方は、ウェブデザイン技能検定を受験してみてはいかがでしょうか?次回の試験日は2024年2月18日(申込期間:2023年12月25日〜2024年1月9日)です!