NTTドコモ Advent Calendar 2025 の1日目と、Kaggle Advent Calendar 2025 の2日目の記事です。
はじめに
こんにちは、データプラットフォーム部の鈴木明作です!
データサイエンスを始めるきっかけとなった、Kaggleにおいて、先日にKaggle Masterという称号を獲得したため、これまでの感謝を綴ります。
これからデータサイエンスに取り組む方の参考になれば幸いです。

Kaggleと出会いデータサイエンティストになる
約4年前にKaggleに出会いました。当時は、業務でプライベートクラウド(社内版AWSのようなシステム)の開発業務のプロジェクトマネジメントを行っていましたが、同じチームの先輩社員が「Kaggle」に参加しており、楽しそうに語っていたので、気になって試しに参加してみました。ただ、データサイエンスやプログラミングの初心者であったため、最初の数ヶ月は何も分からず、ひたすら人気の公開コードの写経を行っていました。その後に、運よくKaggleでメダルを獲得できたこともあり、徐々にKaggleの楽しさを覚えて、気づいたらデータサイエンス本を大量に購入して、夜通し夢中で基礎知識の勉強やKaggleに参加する日々を送っていました(当時は1年間で1000時間を勉強すると決めて実行していたりもしました)
約2年間ほどKaggleを通してデータサイエンスを趣味で続けている中で、データサイエンスを仕事にしたいと思い始め、社内の公募制度を使ってデータサイエンスの研究開発を行うR&D組織に異動を申し込みました。ドコモでは、JoB Board(ジョブボード)という公募制度があり、社内で募集しているポストに応募して応募先の上長との面談などを経て承認されれば、異動をすることができます。

JoB Boardでの選考では、Kaggleでのメダル獲得の実績アピールや、当時の上長に履歴書や面接のアドバイスをもらったこともあり、無事にR&D組織への異動が決まり、データサイエンティストとしての日々が始まりました。Kaggleのきっかけをくれた先輩社員、異動を応援してくれた当時の上長に感謝します。

学会コンペに参加して”守破離”を進める
R&D組織では「行動変容」に関するレコメンドなどの技術開発を行うチームに参画しました。ドコモのR&Dでは、2016年からデータマイニング分野の国際学会KDDに併設されているデータ分析コンペティションであるKDDCup(学会コンペ)に毎年参加しており、異動した翌月に、KDDCupのキックオフ会議に誘ってもらいました。その時に、突如その場でチーム決めが始まり、「今回は見学だけさせてください」と言ったところ、「あ、そういうのはいいから!君はチームxでということで。よろしく!」と一蹴され、晴れて学会コンペに参加することになりました。
結果的に、KDDCupにはその年を含めた2023-2025年で参加して、運よく3年連続で入賞して現地で解法発表することができました。
- KDDCup 2023 入賞解法記事
- KDDCup 2024 入賞解法記事
- KDDCup 2025 現地参加記事
また、当時の所属チームがモビリティデータを扱うチームであったため、地理空間分野の国際学会SIGSPATIALに併設されているデータ分析コンペティションであるHuman Mobility Prediction Challenge (学会コンペ) にも参加して、こちらも3年連続で入賞することができました。
- HuMob Challenge 2024 解法記事
Kaggleからデータサイエンスを学び始めると、Kaggle上で公開されているコードやディスカッション(分析方法や分析結果など議論スレッド)がある種の教科書として学びになる一方で、偉大なKaggler(Kaggleに参加している人の呼び名)が公開してくれている情報に頼りすぎて、当時の自分は、守破離の、「破」や「離」に進むことが出来ていない課題を抱えていました。
そんな中で、上記の学会コンペでは、Kaggleのようにコードやディスカッションの公開が少ないため、自力で精度が高くなるアプローチを考えて、ベースラインとなるコードを書く必要があるため、学会コンペを通して少しだけ守破離の工程を進められた気がします。また学会コンペはKaggleよりも参加チーム数が少なく競争率が高くないこともあり、Kaggleと比較すると相対的に結果が出やすく自信にも繋がるため、おすすめです。

2025年7月にR&D組織から事業に近いデータ活用チームに異動になりましたが、これまでのデータサイエンスの知見が活用できるAI活用プロジェクトにアサインしていただき、チームメンバにサポートしてもらいながらプロジェクトを進めています。
R&D時代にお世話になった方々(強引に学会コンペに誘ってくれた先輩含め)や、現在の上長やチームメンバには大変感謝しています。
Kaggle Masterになる
久しぶりにKaggleのjigsaw-agile-community-rulesというコンペに一人で参加しました。
コンペのお題は、オンライン掲示板に投稿されたコメントが特定のルール(広告禁止など)に違反していないかを判定することでした。

自身では、埋め込みモデルによる対照学習をベースにしたシングルモデルの精度向上を図り、銀メダル圏内にいました。ただ、中盤時期に、業務の繁忙期と重なったこともあり、数週間放置したことで順位が下がってしまい、コンペ終了の2週間ほど前に会社メンバを誘いました。
- チームメンバを誘った時のSlack

その後に会社メンバ3名でチームを組み、銀メダル(上位2%程度)圏内に復活して、この段階で、本気で取り組むようになりました。

コンペ終了の1週間前に、社外メンバであるtakaitoさんとチームを組ませてもらい、コンペ終了の最後の1週間は毎日朝の4,5時までKaggleをやる日々が続きました(文字通り、時間を忘れるほど、とても楽しかったです!)
最終的に、takaitoさんが豊富なアイデアと、とんでもないスピードの実装でスコアを上げてくれて、金メダル(上位0.4%)を獲得でき、Kaggle Masterになることができました。金メダルは、チームメンバのおかげです、ありがとうございました!!

会社の広報の方がKaggleの成果を理解していただき、 Kaggle金メダル獲得としては初めてとなる会社からのプレスリリースを出していただきました。技術成果を会社が評価してくれることは、技術者にとってとてもありがたいことであると改めて感じました。ありがとうございます。
https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_251121_d1.pdf

おわりに
- Kaggle Masterになったので、これまでに支えてもらった方々に感謝を綴りました。
- 世の中には、「最短経路でデータサイエンティストになるためのロードマップ」が流布していますが、大事なのは「データサイエンティストになる道中を楽しめるロードマップ」だと思います。その意味で、Kaggleはデータサイエンスを夢中になって楽しめる最高のプラットフォームです。
- 最後に、そんなKaggleと、Kaggleを通して出会った多くの方々に感謝したいと思います!ありがとうございました!!