NTTドコモR&Dの技術ブログです。

re:Invent2023に現地参加してきた話

はじめに

はじめまして! NTTドコモ サービスデザイン部の鈴木です。
本記事では私が参加したAWSの学習型カンファレンスである「re:Invent 2023」について紹介させていただきます。
re:Inventはアメリカ(ラスベガス)で開催され世界各地から5万人以上の方が参加されており、現地でしか味わうことのできない熱量を感じることができました。
私はドコモに入社して3年目になるのですが、若手のうちから海外出張に行き刺激的な経験をさせていただくことができる環境に非常に感謝しております・・!私以外にも若手社員が複数名参加していました!

re:Inventとは

re:InventとはAWSが毎年11月末~12月頭にかけて開催する学習型カンファレンスです。
新サービスの発表や様々なラーニングセッション、ワークショップ、展示ブースなど豊富なコンテンツの中から選択し学習することが可能です。
私は生成AIを用いた開発効率化について情報を持ち帰ることを一つの目標にして本イベントに参加しました。

生成AIがトレンド!

生成AIについては、CEOやCTOが登壇するセッションである「KeyNote」、また多くのセッションにてテーマとして扱われていました。
特に新機能として発表された「Amazon Q」については会場の盛り上がりも非常に大きく、Xのトレンドにもなっていたため今回注目度の高い「Amazon Q」について簡単に紹介させていただきます。

「Amazon Q」とはビジネスツールと統合できるように設計されたチャットボットであり、以下の通り様々な機能を有しています。

・プログラミングコードの生成支援、解説、テストの自動生成(Amazon Q in CodeWhisperer)
 -AWSでの開発手順やベストプラクティス、トラブルシュートに関する質問に対応

・コードの自動変換(Amazon Q Code Transformation)
 -既存コードの解析、修正が必要な個所の特定
 -最新のセキュリティとパフォーマンス改善の取り込み
 -Java8⇒Java17へのアップグレードに対応

・社内システムと連携した業務支援
 -権限別に質問のフィルタリング可能
 -Jira,Salesforce, Service Now, Zendesk といったシステムへの操作を依頼することも可能

・データ分析と可視化(Amazon Q in Amazon Quicksight)
 -ダッシュボード作成や意思決定を手助け

・コールセンター支援(お客様との対話)(Amazon Q in Amazon Connect)

Amazon Q 触ってみた

無料でPreviewとして公開されているAmazonQのチャットボットを触ってみました。
※現時点では使用できる言語は英語のみです
まずは、EC2インスタンスの立ち上げ方を聞いてみます。

ステップバイステップで手順を教えてくれるので、Amazon Qを用いたAWS初心者のサポートや内製開発の拡大が今後期待できます。

続いて、トラブルシュートにも対応しているとのことなので試してみます。
以下の準備をしたEC2インスタンスにSSH接続ができない理由を聞いてみると、
・インバウンドアクセスを許容しないEC2インスタンスを用意
・↑をプライベートサブネットに配置

ネットワーク接続の問題についてサポートが必要のようです。Amazon Q は VPC Reachability Analyzer と連携して、ネットワーク接続の問題をトラブルシューティングするためのインタラクティブな生成 AI エクスペリエンスを提供します。ここでプレビュー エクスペリエンスを試すことができます(米国東部、バージニア北部地域で利用可能)。

ネットワーク問題のサポートについては"VPC Reachability Analyzer"と連携が必要とのことなので移動してみると、
※VPC Reachability Analyzerとは、仮想プライベートクラウド (VPC) 内のソースリソースと送信先リソース間の接続テストを実行できるようにする設定分析ツールです。(引用:Amazon VPC Reachability Analyzer と AWS Organizations - AWS Organizations)  

パスの詳細を分析し、インターネットゲートウェイへのルートがないことを発見してくれました。
プライベートサブネットに配置したため、インターネットに接続できないことが今回SSHができない原因になるので正しい原因を見つけてくれたことがわかります!

トラブルシューティングの新たな方法としてAmazon Qを取り入れることができると感じました!

ただし、このあとどこを直せば解消されるか質問してみましたが適切な回答は得られずでした。
(上図と同様の回答が返ってくるのみでした)
現在はPreview版の公開ですので今後の正式版公開でのアップデートに期待したいと思います。

今後の参加者に向けて

続いて、re:Invent参加において気を付けるべきと感じた点を紹介します。
今後参加される方の参考になれば幸いです。

・英語力が非常に重要!
 私はGoogleレンズを用いてスライドを日本語翻訳しつつ、理解に努めていました。
 英語力が高ければ世界各地の方々と交流を深め、より情報収集をすることができたと思っています。

・会場間移動が想像以上に大変・・・余裕を持った計画を!
 会場の端から端までは徒歩だと一時間半程度の距離となっています。シャトルバスも運行しているので利用して移動を行っていました。
 また、一つ一つの建物が大きいため近くに見えても実は距離がある、建物内に入っても会場を探すのに時間がかかるということがありました。
 受けるセッションを検討する際は、体力・移動時間を考慮し余裕を持った計画を立てることをおすすめします。

・セッションの予約は早めにするべき
 re:Inventの開催1か月半ほど前からセッションの予約が始まります。
 セッションの予約は先着順であり、人気のセッションは次々と予約が埋まっていくため行きたいセッションには早めに予約するべきです。
 また、事前に開催予定のセッショ ン一覧は確認可能なので、予約開始前から目星をつけておくとすぐに予約ができるかと思います。
 予約ができなかった場合にも、現地で当日待機列に並ぶことで参加できるセッションも多々ありました。

最後に

本記事を最後までお読みいただきありがとうございました。 本イベントに参加したことをきっかけによりAWSについて勉強し最新技術を取り入れたいという気持ちが高まりました。 今回紹介させていただいた生成AI系サービス「Amazon Q」はAWS初心者の方にも非常に適しているので、この記事をきっかけに興味をお持ちいただければ幸いです。また、re:InventのセッションやKeyNoteについてはYouTubeにも公開されているのでぜひチェックしてみてください。

おまけ

現地の様子を写真で共有します。

展示会場には歩くのが困難なほど多くの人が集まっていました。

展示会場を回っているとAWSやパートナー企業のお土産をたくさんいただきました。

最終日には野外でパーティが開催されました。
飲食ができたりライブ観戦ができたり、またドッチボール会場までありました!