NTTドコモR&Dの技術ブログです。

YRPオープンイノベーションデー2025にて6GやAI、センシングの取組みを展示しました!

はじめに

こんにちは。 NTTドコモ 6Gテック部の久米とクロステック開発部の河内、高橋です。
今回は、昨年に引き続き最先端の技術を一般公開する場「YRPオープンイノベーションデー2025」に、私たち6Gテック部とクロステック開発部が参加してきたのでその内容をご紹介します。
今年は6Gに向けた最新の取組みだけでなく、社会インフラの診断支援AIプライバシーに配慮した人物センシングに関する取組みも展示し、多くの方々にご紹介する貴重な機会となりました。
会場のドコモブースにはドコモダケやスカリンも登場して、地域の方々とも交流できる賑やかな2日間となりました!
下の写真はドコモダケとスカリンがドコモブースへ来たときの様子です。中央のロボットについては後ほど紹介します。

ドコモダケ(左)とセンサレスロボット(中央)とスカリン(右)の3ショット

YRPオープンイノベーションデー2025の概要

「YRPオープンイノベーションデー2025」は、2025年10月3日(金)~4日(土)に横須賀市光の丘YRPセンター1番館(ドコモR&Dセンターのお隣!)で開催されました!
この展示会は、YRP進出機関などの成果発表や講演、施設の一般公開などを行うだけでなく、横須賀地域の学生によるパフォーマンスやゲーム体験などの交流を通じた地域活性化をめざしている年に一度のイベントです。

yrp.co.jp

ブース紹介

今回の展示では、6Gテック部から6Gに向けた取組みを展示しました!
また、今年はクロステック開発部からも橋梁診断支援AI、プライバシーに配慮した人物センシングを出展し、多くの来場者の方々に関心を持っていただきました。

ドコモブースの様子

6Gに向けた取組み

6G Harmonized Intelligence

「6G Harmonized Intelligence」プロジェクトは、ドコモが掲げる 6G の価値の一つ 「Network for AI」の具体化に向けたプロジェクトです。
第一歩として、ロボット・AIの性能を最大限発揮できるネットワークサービスの実現に向けて、通信業界を超えたさまざまな専門家やパートナーとのコラボレーションにより、6Gを実現する上でのユースケース・技術検討を進めています。

今回の展示では、「6G Harmonized Intelligence」のコンセプトロボットの一つである「ハーモナイズドセンサレスロボット」を展示しました。
「ハーモナイズドセンサレスロボット」は、アスラテック株式会社と共同開発したロボットで、本体にはセンサやカメラを搭載せず、外部に設置されたセンサやカメラを活用して制御されるロボットです。
ロボットが自分の周囲を理解する仕組みをネットワーク側で行うことで、より柔軟な動作を実現する可能性を探っています。

横須賀市長へのご説明

ハーモナイズドセンサレスロボットは横須賀市さまのご協力をいただき、横須賀市のマスコットキャラクター「スカリン」 のデザインを使用しており、今回横須賀市長にも見ていただきました。
また、子どもたちにもとても人気で、保護者の方々にもコンセプトに興味をもっていただきました。
「6G Harmonized Intelligence」についてご興味がある方はこちらをご覧ください☞AIが世の中にあふれる6G時代に向け、「AIのためのネットワーク」をテーマに共同でコンセプトモデルのロボットを開発

6Gシミュレータ

6Gに向けて検討されている無線通信技術をシミュレータ上で性能評価や可視化できる「6Gシミュレータ」を展示しました。

6Gシミュレータの概要

今回の展示では、機械学習を使って将来の通信品質を予測し、その結果に基づいて制御を行い、通信品質を劣化させてしまう遮蔽物が発生する場合でも良好な通信品質を維持するシミュレーションをご紹介しました。 来場者の方からは「可視化されていることでイメージしやすい。」といったお声をいただきました。

橋梁診断支援AI

日本の多くの橋梁は老朽化が進んでおり、安全を維持するためには定期的な診断が不可欠です。しかし、技術者不足や診断業務の負担増が深刻な課題となっています。 この課題を解決するために開発したソリューションが「橋梁診断支援AI」です。当日はデモアプリを展示し、多くの方々に効率化された診断を体感いただきました。

デモアプリの説明の様子

2025年5月に実施した長崎県における実証実験では、生成AIの活用により診断にかかる作業時間を約57%削減できることを確認。業務効率化だけでなく、熟練技術者のノウハウを次世代に繋ぐ「技術継承」の面でも大きな可能性が期待されています。

参考: NTTコムウェア | 産官学連携で生成AIを活用した持続可能な橋梁管理の実現へ〜診断業務効率化や技術継承を実現する橋梁診断支援AIの実証実施〜

当日は幅広い層の方々にお越しいただき、「生成AIとは?」といった基礎的なご質問から専門技術に関する深い議論まで、本技術に多大なご関心をお寄せいただくとともに、ドコモにおける社会インフラの取組みについてもご紹介することができました。 来場者の方からは、「国内だけでなく海外でも展開してはどうか」「水道管など、他の社会インフラの老朽化対策にも応用してほしい」といった、貴重なご意見も頂戴しました。 みなさまからいただいた温かい励ましとご期待を胸に、今後も社会インフラが直面する課題解決に貢献できるよう、技術開発を進めてまいります。

プライバシーに配慮した人物センシング

商業施設や店舗のフロアにセンサを設置し、カメラを使わず低コストかつ簡易に人数を把握できる、プライバシーに配慮した人物センシング技術を出展しました。 Wi-Fiのプローブ信号の量や特徴からエリア内の端末数を推定し、そこから人数を算出する手法を採用しています。実際の展示ブース内にもセンサを設置し、現在の人数をリアルタイムに表示するデモを行ったところ、多くの来場者が足を止めて興味を持ってくださり、その場で人数が画面に可視化されることで、手軽さと実用性をご体験いただけました。

「プライバシーに配慮した人物センシング」ブース

来場された方からは「店舗でもすぐ使えそう」「人にカメラを向けないので安心」といった声が多く寄せられました。また「台数から人数への変換はどうするのか」「カメラとのコスト差は?」など技術面への関心も高く、短時間ながら活発な質疑がありました。さらに「学園祭でも使ってみたい」「花火大会や警備に応用できないか」といった具体的なユースケース提案もいただき、幅広い分野での活用可能性を実感しました。 お客さまからいただいた知見やご意見は、今後の機能向上や開発に活かしていきます。多様なユースケースでお役立ていただけるよう、より一層技術のブラッシュアップに努めてまいります。

R&Dセンタの一般公開

今年もYRPオープンイノベ―ションデー2025の開催にあわせ、NTTドコモR&Dセンタを一般公開し、無線・ネットワークに関する最新の研究開発成果の解説やデモをご覧いただきました!

R&Dセンタ一般公開の様子

また、一般公開に合わせて、ドコモダケも見学に来てくれました。 通信の仕組み、どのような基地局があるかといった「つながる仕組み」を勉強できるジオラマを見てもらい、日本国中、多くの設備を構築・維持・管理することでつながっていることを紹介しました。

その他にも、2030年ごろまでに研究開発を進めようとしている6Gによって実現したいどんな世界を、ムービーにてご紹介しました。

高い周波数帯でつながる仕組みを作るため、つまむアンテナについても見てもらいました。“電波が通っている線路”を“特殊な洗濯ばさみ”でつまむと、“つまんだところがアンテナ”になるという仕組みです。

他にも今までにない技術開発のご紹介を通じて、6Gがもたらす新たな価値を知っていただく貴重な機会になりました。

おわりに

今回は「YRPオープンイノベーションデー2025」のドコモからの展示をお伝えしました。 私たちのドコモR&Dでの取組みを外部の企業や地域のみなさまに知っていただくことができました。
さらにドコモR&Dの取組みにご興味がある方は以下のドコモR&Dサイトをご覧ください。

www.docomo.ne.jp

研究や検討の成果を地域や企業のみなさまに直接ご紹介でき、貴重なご意見をいただくことができました。今後も6Gで提供されるサービスがより良いものをめざして、6Gテック部としてこれからも研究開発や標準化活動を進め、取組みの発信もしていきたいと思います。(6Gテック部 久米)

我々の取組み「都市をデザインする技術」について、地域住民の方々から貴重なご意見をいただきました。技術を提供させていただく企業様や自治体さまのみならずその先の多くの方々がより住みやすいと感じられる都市デザインをめざし、今後も技術開発および社会実装に取り組んでいきたいと思います。(クロステック開発部 高橋)

今後も最新の技術情報や展示会の様子をお伝えしていきますので、引き続きお楽しみに!